今回は、ドラマ「 ハムラアキラ〜世界で最も不運な探偵〜 」がおもしろかったので、感想レビューしていきたいと思います。
不運な女探偵・葉村晶を、シシド・カフカさんが演じています。
原作は若竹七海さんの推理小説、「 女探偵・葉村晶シリーズ 」です。
シシド・カフカさんの気だるげな感じがドラマのハードボイルドな雰囲気にピッタリで、どハマりしました!
もしかしたら、ハードボイルドってちょっと難しくないかな?と、敬遠する方もいるかも知れません。
そこは「 世界で最も不運 」でツキがない女探偵・葉村晶です。

失敗もしますし、巻き込まれもします。
コミカルな場面もあり見やすいのですが、犯罪を犯す人間の奥底の汚い部分はもちろん出てきます。
重厚なドラマ部分は見応えがありますので、ドジっ子探偵のミステリードラマではありませんので安心してください。
原作を未読の筆者でも、人物の関係がわかりやすかったのですんなり入っていけました。
よかったら、ドラマ選びの参考にしてください。
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ドラマ10「 ハムラアキラ〜世界で最も不運な探偵〜 」

ハムラアキラ(NHKオンデマンド)
「 ハムラアキラ〜世界で最も不運な探偵〜 」は、NHK名古屋放送局の制作。
NHK総合の「ドラマ10」枠で2020年1月24日〜3月6日まで、
毎週金曜日22時00分〜放送されていました。
各48分で全7回。

原作は若竹七海さんの推理小説、「 女探偵・葉村晶シリーズ 」です。
主演はシシド・カフカさん。
なんと本作がドラマ初主演だそうですが、堂々としたものでした。
登場人物たち
- 葉村晶(演:シシド・カフカ)
- 家族運も仕事運も悪い、34歳独身
- 古書店「MURDER BEAR BOOKSHOP」のアルバイト、「白熊探偵社」の調査員
- 岡田正太郎(演:間宮祥太朗)
- 警視庁の管理官
- ミステリ好きな警視さま
- 村木義弘(演:池田成志)
- 元・警官の探偵
- 葉村晶に仕事を回しているといえば聞こえが良いが、、面倒くさい案件を押し付けている
- 速見治松(演:津田寛治)
- 影山東署の刑事・好々爺然としているがズバッと確信をつく
- 柴田要(演:板橋駿谷)
- 影山東署の刑事・葉村晶に都合のいいように使われている子煩悩のパパ・声がでかい

古書店「MURDER BEAR BOOKSHOP」の関係者たち
ミステリー専門の古書店「MURDER BEAR BOOKSHOP」の1階店舗でアルバイトをして、2階の住居件探偵事務所で依頼を受ける葉村晶。


そんな美味しい状況を、黙ってみているミステリ好きな常連さんたちではありません。
率先して葉村晶の探偵業務のお手伝いをしようと、舞い込む依頼に食いついてきます。
- 富山泰之(演:中村梅雀)
- 古書店「MURDER BEAR BOOKSHOP」の店主
- 野々村(演:松尾貴史)
- 常連客・リサイクル店の店主
- 柿崎(演:中村晴日)
- 常連客・サラリーマン
- アケミ(演:大後寿々花)
- 常連客・キャバ嬢
- 浅川(演:浦上晟周)
- 古書店「MURDER BEAR BOOKSHOP」のアルバイト・大学生
各話のみどころ
まず目が行くのが、主演のシシド・カフカさんのアンニュイな雰囲気です。

(筆者の勝手なイメージです)
身長175cmというスラッとしたスタイルに、だらっとしたコートやシャツにスキニーパンツというファッションが似合い過ぎて見惚れます。
ハードボイルドなテイストで進行するので、晶はボソボソと低音でしゃべってます。

そんなクールで低体温気味な葉村晶が、依頼人や事件が絡んだ不運に巻き込まれていくのが楽しいです。
(1)「 トラブルメーカー 」
古書店でバイト店員をしながら、探偵業を営む葉村晶(シシド・カフカ)。
ある日、晶野の元に姉・珠洲(MEGUMI)が訪ねて来る。
悪い男に騙されてばかりで晶に金の無心をしてきた珠洲は「今まで迷惑をかけてきたことをわびたい」と、海外旅行のチケットを手渡す。
しかしなぜか必ず行くようにと、強要する珠洲。
そんな中、山中で女性遺体が発見される。その身分証には「ハムラアキラ」と記されていた。

アガサ・クリスティーの小説を読み耽る葉村晶のファーストシーンだけで、もうカッコ良かったです。
四人姉妹の末っ子の晶と、その晶にお金を借り(タカリ)にくる姉の珠洲という、なんともいえない関係性。

お話の中で「黒い羊」という言葉が出てきます。
集団の中の異質な存在。厄介者で嫌われ者。
どうしても合わない関係というものは、あると思います。
ですがそれが家族となると、完全に離れるということは難しい…ですね。
(2)「 静かな炎天 」
暑い夏の日。お盆休みで古書店のある通りから人が消えていく。
町内会長・糸永の老いた母親は暑さのせいか歳もあるのか、ちょっとした物音に過敏に反応して騒ぎたてるようになっていた。
そんな中、仕事のなかった葉村晶のもとに久しぶりの依頼が舞い込む。
早速調査を開始するが、その調査対象が何者かに襲われあっさり終了。
調査費をあてにしていた晶はガッカリするが、そこにまたすぐに次の依頼が舞い込む。
不運を引き寄せる自分に、こんなラッキーが続くことに違和感を抱く晶。
初っ端から怪我をする、葉村晶。
そして調査対象がいきなり襲われてしまった時も、巻き込まれてケガをする葉村。
さすがです。

しかしすぐに次の依頼者がやってきて、人探しを頼まれます。
ですが、それもあっさり見つかってしまいます。
調査がすぐに終了してしまっても、すぐに次の依頼人がやってくる。
今まで不運だった分やっとツキがやってきたと喜ぶ葉村ですが、そんなことってあるのでしょうか?

自分が願っていたことが、ふいに叶いそうになった時。
それが、完全犯罪だとしても踏みとどまれるのでしょうか?
(3)「 わたしの調査に手加減はない 」
晶のもとに、2年前に亡くなった親友・香織(藤井美菜)の自殺の真相を暴いてほしいと、慧美(三倉佳奈)という女性が依頼にくる。
乗り気ではない晶だったが、周りの勧めで渋々調査を開始。
自殺直前の香織のSNSを手がかりに、大学時代に同じゼミ仲間だった環(松本まりか)らを調査。
じつは慧美が香織に嫉妬していたことや、香織は不妊が原因で離婚していたことが分かる。
調査の結果から晶はある仮説を導き出す。
女性の交友関係は見た目とは違う場合が多々あるというのは、同性として認めるところです。

外側からはすごく仲が良いと見えていたとしても、嫉妬や妬みが裏には隠されている、とか。
依頼人の彗美は友人が亡くなって2年経つが、その死になんらかの負い目があるようで悪夢を見ていました。

依頼人の望む調査結果にならない場合もある、と警告する葉村。
掘り起こさないほうがいい真実も、あります。
(4)「 濃紺の悪魔 」
フラワースタイリスト・詩織(武田梨奈)のことを、村木(池田成志)と一緒に2週間ボディーガードするよう依頼された晶。
どこか様子がおかしい詩織に「 誰に狙われているのか?なぜ2週間なのか 」と問い詰める晶。
詩織は真剣に「 悪魔に自分を殺してと依頼してしまった 」と話す。
馬鹿なことと思う晶だったが、次々と不審な出来事が起こり結果的に詩織は死んでしまう。

ホラー回というか、不思議なお話でした。
正直、1回見ただけでは「 どうしてそうなった? 」と、ちょっと納得がいかなかったです。

依頼人の詩織が会ったという「濃紺の悪魔」を、覚えている人はいませんでした。
詩織が自分で自分を脅迫しているようにしか見えない状況。
それでも「あなたなら信じてくれると思ったのに」と、葉村を頼ってくる詩織。
そんな時、葉村は濃紺のコートを着た男性と接触するのです。
(5)(6)(7)「 悪いうさぎ( X・Y・Z ) 」
探偵業を辞めようとしていた葉村晶。
そんなとき、村木(池田成志)の紹介でリゾート会社会長・滝沢(大鶴義丹)からの依頼を受けることに。
家出した娘・美和(田中珠里)の行方を、友人・平ミチル(井頭愛海)から聞き出してほしいという。
奇妙な依頼に戸惑う晶だったが、ミチルと接触。
しかしミチルは何も知らないと、晶に反抗的な態度をとるが何かを隠しているようだった。
そんな矢先、ミチルと美和の友人・綾(小野花梨)が殺されるという事件が発生する。

5・6・7話で、ひとつのお話です。
葉村晶の「 史上最悪な10日間 」が始まります。
古書店「MURDER BEAR BOOKSHOP」の常連であるアケミさんが大活躍です。
いつも元気で明るいアケミさんに、あんな過去があったとは驚きでした。

家庭に居場所がないと感じたり。10代のささくれた、すべてが嫌だった気持ちは筆者にも覚えがあります。
若いからこその行き過ぎた正義感だったり、甘えが悲しい結末に向かってしまいます。
そんな中、行方不明になった美和の友人・ミチルは頑なに心を閉じていましたが、葉村と古書店のみんなと出会うことで大人を信じることができるようになります。
一方、真相に近づきすぎ、監禁されて命の危機に瀕する葉村。
そして友人のために、事件の首謀者に立ち向かおうとするミチルの身にも危険が迫ります。
配信プラットフォーム
ドラマ10「 ハムラアキラ〜世界で最も不運な探偵〜 」が視聴できるのは。
- NHKオンデマンド
- 単話だと1話購入ごと220円(購入後72時間レンタル)
- 見放題パックを月額900円(税別)で登録すると配信期間中は見放題
- U−NEXT
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- 1話ごとの購入はナシ。
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※視聴の際は、各プラットフォームで最新の配信状況を確認してからのご利用をお願いします。
まとめ
いかがだったでしょうか。
筆者は原作の小説を未読だったからか、ドラマ「ハムラアキラ」の世界観にどっぷりとハマることができました。
個人的には、古書店の店主・富山役をされていた中村梅雀さんのファンでもありまして。
店主さんが「黒いうさぎ」で、精神的にダメージを受けた葉村晶を心配して寄り添ってくれるところに、大変グッときました。
2020年の作品なのですが、ぜひぜひキャストはそのままに続編を見たいです!!
まだ原作の小説が未読なので、どう違うのか?というところも見てみたいと思っています。
読んでくださって、ありがとうございました。
まめでした。

ハムラアキラ(NHKオンデマンド)
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