海外ミステリドラマ「 グランチェスター 」season1 の感想レビュー

「グランチェスター」season1のアイキャッチ ドラマ

今回は、海外ミステリドラマ「 グランチェスター 」season1 を視聴完走しましたので、感想レビューしていきたいと思います。

出会いはYouTubeで、「 シネフィルWOWOWプラス 」公式が期間限定で1話無料公開してくれていたのでポチッと再生したことです。

そのときの副題が「 牧師と刑事の殺人捜査 」という、なんともゆるい(失礼)テイストでしたので。

ライトミステリや、ユーモアミステリといわれるジャンルなのかな?と、思っていました。

牧師と刑事のイメージ

が!

しっかりとした、本格ミステリでした!侮ってごめんなさい!です。

主人公の牧師・シドニー・チェンバースの魅力も多分にありますが、ストーリーがよいです!

各話のよかったポイントなど、犯人などの重要なネタバレはナシで紹介していきたいと思います。

よかったら、見ていってください。

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海外ミステリードラマ「 グランチェスター 」

「 グランチェスター」は、英国ITVにて2014年から放送されている、連続ミステリードラマです。

1950年代を舞台に、若き牧師のシドニー・チェンバースが探偵役となり。

イングランドの東部ケンブリッジシャー州にある町グランチェスターを中心に起こる犯罪捜査のドラマです。

グランチェスターのイメージ

「 牧師探偵シドニー・チェンバース 」と「 牧師と刑事の殺人捜査 」と、日本語タイトルの副題は2パターンあるようですが。

これはseason4をもって、主人公のシドニー・チェンバースを演じたジェームズ・ノートンさんが降板してしまったからのようです。

登場人物

  • シドニー・チェンバース(演:ジェームズ・ノートン)
    • グランチェスター教区の牧師。
    • 牧師なのにシェリーが苦手で、ウィスキーとジャズを好んでいる。
    • イケメンマッチョ。
  • ジョーディ・キーディング(演:ロブソン・グリーン)
    • ケンブリッジシャー州警察の警部。
    • 警察には話さない事も牧師のシドニーには話すだろうと始めは利用していたが、やがて真の友人になる。
    • 子沢山
  • アマンダ・ケンダル(演:モーヴェン・クリスティ)
    • 元・絵画修復師で結婚の意志はなかったが、家のために婚約を決める。
    • シドニーとはただの友人とはいえない微妙な関係。
  • マグワイヤ婦人(演:テッサ・ピーク=ジョーンズ)
    • 規律を重んじる厳格な性格の女性。
    • シドニーの世話を牧師館でしてくれている。
    • 「 悪くないわね 」は最高の褒め言葉。
  • レナード・フィンチ(演:アル・ウィーヴァー)
    • 第二話から登場する、変わり者の副牧師候補。
    • 本が大好きで説教に引用したがるが、内容がとても難解なため(特にマグワイヤ婦人に)不評。

登場人物がみんな、とてもいい味だしています!

魅力的な主人公

なんといっても、海外ドラマ「グランチェスター」のいちばんの推しポイントは。

イケメンの牧師の主人公 シドニー・チェンバース 」です。

イケメンのイメージ

人の話を親身になって聞く姿勢や、秘密を他人には漏らさない誠実な性格など、イケメンなのに中身がいいなんてズルいです。

そんなにできた男なら順風満帆な人生なのかと思うと、そうでもなく。

酒( ウィスキー )に溺れているシーンや悪夢にうなされる様子があります。

それもこれも、戦争の影響なのです。

イケメンのイメージ

人の悩みや相談は聞くのに、自分のことは他人には明かさない。

ひとりで苦悩する姿にもまた、ぐっときてしまうのです。

困ったように、眉毛を下げて笑う笑顔にヤラれること間違いなしです。

関係たちの隠された苦悩

第二次世界大戦( 1939年〜1945年 )の後が舞台のため、人々の戦後の心と身体の傷が生々しく、とても痛々しいです。

主人公シドニーも、従軍しています。

その戦争中に起きた出来事が心の足枷となり、起こる犯罪があるのが「グランチェスター」の特徴かなと思います。

戦争のイメージ

そして1950年代がドラマの背景ということもあり、職業差別、黒人差別や家柄の問題なども出てきます。

ですが、相手に気持ちをダイレクトに伝えられないもどかしさや。

「 こうあるべき 」といった世間からの視線など、今の時代にも共通する悩みもあるので、共感できるところは多かったです。

各話のみどころ

海外ドラマ「グランチェスター」season1は全6話です。

各話45分と視聴しやすい時間となっています。

登場人物たちの人間関係は続いていきますが、事件そのものは1話完結でわかりやすいです。

(第一話)探偵の素質

(あらすじ)

自殺した弁護士スティーブンの司式を執り行ったシドニー。

葬儀の後、故人の共同経営者の妻から「彼は自殺ではない」との告発を受ける。

調べてほしいと頼まれたシドニーは断りきれず、故人の遺言を口実にキーディング警部の元へと調べにいくことにする。

弁護士のイメージ

シドニーとキーディング警部の出会いは、はじめからGoodなものではありません。

(そのうち、呼び方が「キーディング警部」から「ジョーディ」に変わっていきますので、要チェックです。)

戦後の影響もあり、人々がなにかしらのトラウマをもっていました。

亡くなった弁護士の妻で、美貌のドイツ人女性のヒルデガードが出てきます。

敵対国の人ですから、みんなにいい顔はされません。それでも、親身になるシドニーの姿にヒルデガードも心を開いていきます。

彼女はその後、シドニーに影響を与える存在になっていくのもおもしろいです。

実は筆者は、アマンダよりヒルデガード派です!

たぶん、見ていくウチに皆様の中でも、アマンダ派とヒルデガード派に分かれていくと思います。

(第二話)婚約祝

(あらすじ)

友人アマンダの婚約祝の夕食会が行われることになり。シドニーは妹・ジェニファーと、その恋人・ジョニーと一緒に出席することになる。

そのパーティの席で小競り合いが起き、アマンダの婚約指輪が紛失してしまう。

黒人でジャズクラブで働いているジョニーは、疑われることに。

婚約のイメージ

微妙な関係のアマンダとシドニーにやきもきすること請け合いです。

なぜシドニーは牧師になることを選んだのか?

妹のジェニファーが仲間うちで、いじられてる存在だったのが意外でした。

そしてそんな、人に対して尊敬できないことをする人は大抵、自分が満たさていないことへの発散だったりするんですよね。

なるほど人間でおもしろい。(と言っていいのか)

時代というのもあるのでしょうか。

」のいろんなカタチが出てきます。

(第三話)相次ぐ老女の死

(あらすじ)

アマンダの結婚の司式を頼まれたシドニー。

続いて、教区内のイザベラにも結婚の司式を頼まれる。

しかしイザベラの母親で病床にあるディジーは、結婚に猛反対していて娘にも辛くあたっている。

しかも、ディジーは相手の男アーサーに命を狙われていると明かす。

矢車草のイメージ

着々と進んでいるアマンダの結婚と、現状なんの一歩も踏み出せないシドニー。

「 結婚は軽く考えるべきではない 」シドニーはこの言葉を、2組のカップルに繰り返します。

イザベラの母親ディジーは、なぜあんなに娘の結婚に反対したのか?

頑固なまでの悲しい秘密があきらかになるとき。

希望と後悔が、入り混じった気持ちになるラストでした。

(第四話)放火事件

(あらすじ)

未明に飼い犬のディケンズの声で起きたシドニーは、近所で火事が発生したのに気付き救助に向かう。

炎の中に飛び込んで屋敷から夫人のマリオンを救出するが、救助に応った近所の住民たちの態度に不穏なものを感じたシドニー。

マリオンの夫のドミニクは何かに悩んでいる様子だったが、数日後に彼は遺体で発見される。

火事のイメージ

ほんとうの自分 」が、テーマに思えました。

ドミニク殺人事件とは別に、ジョーディ警部の赤ちゃんが病気を患っていることが判明します。

いつもの明るい警部と違い、現実に向き合えず、家にも帰らず酒をあおる姿がありました。

自分のなかにある弱さと、立ち向かえる強い人ばかりではないのが、見ている自分と同じだとすこし安心しました。

関係者たちの立場ゆえに隠さなければいけなかったことや、愛してる人への気持ちを外に出せないというのは、本当に辛いことだと感じました…。

(第五話)揺れる想い

(あらすじ)

ジェニファーの恋人・ジョニーの招待を受け、ジャズライブを聴きにロンドンを訪れたジョーディー警部とシドニー。

そこではジョニーとその妹・クローディに対して、辛く当たる父親の姿があった。

偶然出会ったアマンダも加わり楽しんでいると、ジョニーの父親が青ざめた顔で店に現れる。

ジョニーの妹・クローディが何者かに殺害されたのだ。

ジャズのイメージ

黒人のジョニーと妹・クローディの父親は白人です。

「 愛してる 」といいながら、横暴に振る舞う父親に反抗できないジョニーとクローディ。

クローディの事件は、過去の事件の復讐ではないかとの疑惑が浮かびます。

大きな権力に押しつぶされそうになる現状を、なんとか抜け出そうともがく人たちの姿に心をうたれました。

一方のシドニーは、アマンダとの関係に折り合いをつけられず苦しんでいるのです。

(第六話)戦争の傷跡

(あらすじ)

シドニーがロンドンでの一夜を悔いる中、ジョーディーの部下が何者かに射殺される。

目撃者の証言から向かった先で、ジョーディーも撃たれてしまう。

捜査権のない牧師と一緒だったせいで犯人も逃がし、同僚が死に瀕していることに怒りを隠さない警察。

罪悪感に襲われ動転するシドニーだったが、牧師館の面々の力も借りながら1人で捜査を始めようとする。

戦後のイメージ

理解者のジョーディが撃たれ、生死をさまよう状態になってしまいます。

警察は違う方向をむいて捜査をしていて、犯人には辿り着けそうもありません。

しかし肝心のシドニーは戦争のフラッシュバックもあり、どん底です。

それでも強がるシドニーですが。

マグワイヤ婦人とフィンチ牧師の心からの心配と助力の気持ちに、やっと助けを求めることになるのです。

この六話で、シドニーの「 戦争の悪夢 」のほんとうの正体が明かされます。

シドニーは、やっと一歩を踏み出すことができそうだと感じました。

配信プラットホーム

海外ドラマ「グランチェスター」が視聴できるプラットホームは

  • 「シネフィルWOWOWプラス」シーズン1〜9まで見放題配信
  • 「 U−NEXT 」season1〜3まで見放題配信
  • 「 Amazon プライムビデオ 」season1のみ見放題配信
  • 「 Hulu 」2025年月18日〜配信開始

※ご視聴の際は、各配信プラットホームで最新情報を確認してからお願いします。

続くシーズン

英国ミステリードラマ「グランチェスター」は、とても人気なシリーズで、season1〜9まで制作されています。

早くも、season10の制作が決定しているそうです。

先述したように、season4をもって、主人公のシドニー・チェンバースを演じたジェームズ・ノートンさんが降板されたので。

season5からは、探偵役の牧師ウィル・ダベンポートを演じるトム・ブリトニーさんに交代しています。

まとめ

いかがだったでしょうか。

シドニーは観察力が優れていますが、関係者たちの気持ちに寄り添ったカタチで事件をみます。

そのため、犯人の目星がつくのも証拠より、その人がとった行動だったりするのです。

これまた人気の海外ドラマ「 シェトランド 」のジミー・ペレス警部を思い出しました。

「シェットランド」が好きな方は、「グランチェスター」も気に入ってもらえるのはないでしょうか。

season2も視聴したら、また感想レビューを紹介したいと思います。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

まめでした。

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