海外ミステリドラマ「 シェトランド〜離島の殺人捜査官 」Season2−③ 感想レビュー

シェトランド感想レビューseason2−3のアイキャッチ画像 ドラマ

海外ミステリドラマ「 シェトランド〜離島の殺人捜査官 」Season2を視聴完走しましたので、感想レビューをしていきたいと思います。

「 シェトランド〜離島の殺人捜査官 」Season2は、全6話( 各58分 )あります。

・2014年・イギリス制作。

ただし、ひとつの事件で6話ではなく。

前・後編で1つの事件を描き、3つの事件で「 Season2 」という構成になっています。

  • 大鴉の啼く冬 」前・後編
  • 淀んだ水 」前・後編
  • 青雷の光る秋 」前後・編

今回は、「 感想レビューSeason2−③ 」として「 第5話・6話 青雷の光る秋 」を感想レビューしていきます。

ペレス警部の故郷である、フェア島が舞台となった事件です。

島での親しい友人やご両親も出てきて、ラーウィックにいる時とは少しちがう顔をペレス警部は見せてくれます。

犯人などの重要なネタバレはなしで、感想レビューをしていきます。

よかったら、見ていってください。

※「 感想レビューSeason2−① 」として、「 第1話・2話 大鴉の啼く冬 」はコチラからどうぞ。

※「 感想レビューSeason2−② 」として、「第3話・4話  澱んだ水 」はコチラからどうぞ。

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シェトランド

フェア島( Fair Isle )は、スコットランドのシェトランド諸島に属する小さな島で、オークニー諸島とシェトランド諸島の間に位置しています。

(出典:Googleマップ)


生活と観光
• 人口: 現在約70人の島民が暮らしており、クロフツと呼ばれる島の南半分に集中しています。
• 観光: 野鳥保護区として知られ、多くの希少種の鳥が見られます。特にニシツノメドリ(パフィン)の撮影に人気があります。
• 教育: 島には小学校があり、11歳以上の子供たちはオークニー諸島のラーウィックに通学するために島を離れます。

引用元:perplexity
ニシツノメドリの画像

( ニシツノメドリって初めて聞きましたが、めちゃくちゃ可愛い! )

「 青雷の光る秋 」

( あらすじ )

ペレス警部の故郷であるフェア島で、自身が名付け親になった友人の息子アンガスのバースディパーティが行われることに。

ペレス警部は仕事でラーウィックに残っていたが、義理の娘キャシーは祖父母とともに参加して楽しんでいた。

しかし、次の日。パーティー会場だった島の鳥類を研究しているセンターの研究室(ラボ)で、監視員のアナ・ブレイクの死体が見つかる。

現場の研究室(ラボ)は、激しく争ったように荒れていた。

折しも嵐が来る中、ペレス警部はトッシュと共に「 殺人捜査 」という目的のために故郷に帰ることになってしまう。

誕生日パーティのイメージ画像

人口がたった70人の、犯罪とは無縁だったフェア島で起きる殺人事件です。

島の外からやって来た鳥類研究所の職員たちの、なんとも微妙な関係。

そして、島の住人たちは事件に関係しているのか?

すこし、横溝正史作品に似た因習ものを感じさせました。

登場人物

  • アナ・ブレイク( 被害者。フェア島鳥類研究所の常任研究員 、仕事が第一の人 )
  • フランク・ブレイク( アナの夫。生物学者でバーミンガム大学名誉教授なのに、アナに頭があがらない )
  • ジョー・ブレイク( アナの息子。理由があって島を出ていた )
  • ピーター・ラティマー( オックスフォード大学の大学院生。鳥類研究所の新入研究員 )
  • フィンレー・コールフィールド( 鳥類研究所の常任研究員。粘着質なタイプ )
  • ビル・ウォーレン( 鳥類研究所の研究員。仕事熱心で、妻とは離れて暮らしている )
  • テッサ・ウォーレン( ビルの妻。結婚記念日を一緒に祝おうと島に来る )
  • アンガス( ペレス警部が名付け親になった青年。ITオタク、不便な島での情報捜査を手伝う )

故郷の島での事件ということで、ペレス警部は鳥類研究所の職員たち以外に、とても親しい友人たちをも疑わざるをえない状況になります。

教会のイメージ画像

「 シェトランド〜離島の殺人捜査官 」season2の第1話・2話「 大鴉の啼く冬 」で語られた。

1588年に無敵艦隊の旗艦エル・グラン・グリフォンがフェア島で難破した時に、恋におちたというペレス警部の父親と母親が出てきます。

フェア島での捜査

フェア島の灯台のイメージ画像

「 才色兼備 」といわれる被害者の「 アナ・ブレイク 」ですが、ひととなりを知るにつれて「 利己的 」な面が浮き彫りになってきます。

新入研究員のピーター・ラティマーとの関係に、疑いをもつペレス警部。

ラティマー自身もなにかを隠しているのか、弁護士を要求します。

ペレス警部のやり方として、できるだけ情報を集めて、「 事件の輪郭 」を描くことを主としますが。

しかしその方法は、情報の取捨選択をまちがえると迷路にハマってしまいます。

今回は、島のインターネット回線などが不安定で、鑑識作業や情報の確認なども後手後手です。

ですので、ちょっとイラついてますペレス警部。

それでも辛抱強く、誰の言葉もすべて一度は受け入れてから、整理するペレス警部の姿はラーウィックでも故郷のフェア島でもおなじでした。

そして今回の事件では、ラーウィックにいるサンディ巡査ががんばりますよ!

サンディ巡査ファンの方には、嵐の中で雨に濡れながら捜査する姿をぜひ見てもらいたいです。

気になったキャラクター

手紙のイメージ画像

今回の気になったキャラクターは、被害者アン・ブレイクの息子「 ジョー・ブレイク 」です。

ドラマ冒頭のシーンで、船に乗ってフェア島にやってくる様子が描かれるのですが。

強い風に吹かれながら海をみつめるその表情からは、なんだか悲痛なものを感じさせて始まります。

アンガスのバースデーパーティーに島民の半数もの人たちが詰めかけ、乾杯をしてダンスを踊り、楽しく談笑する中、会場にジョーが現れます。

しかし、アンガスの父親でありペレス警部の友人のドニーは、アンガスがジョーに近寄ろうとするのを止めます。

一緒の船に乗って島にやってきた、鳥類研究所のスタッフであるビルの奥さんのテッサは、歓迎されています。

ジョーは母親のアナから「 なぜここに? 」と、怖い顔で問い詰められてしまいます。

ふたりの青年の間に、なにがあったのか?

フェア島の崖のイメージ画像

そして殺人事件が起こり、関係者たちの事情聴取がはじまりますが、なかなかジョーはしゃべりません。

おまけに、父親の言う事もまったく聞かないような状態です。

家族のあいだでも、確執があったのか?

ジョーはひとりなにかの秘密を抱えて、緑に覆われてはいますが荒れた岩場の崖を歩いていきます。

事件の状況的には、ピーター・ラティマーに嫌疑がかかっていて、なにかを隠しているのがみえみえです。

そんななかで、ひとり何かと戦っているようなジョーの姿に、惹きつけられて仕方ありませんでした。

帰ってくるなとまで言われる島に、決意して到着した途端に母親が殺されてしまい。

心の整理もつかないまま、それでも逃げずに、彼は自分にできることをしようとしていたんだなぁ、と見終わったときに感じました。

フェア島のうつくしい自然

人口が70人の、狭いコミュニティのフェア島。

地理と自然
• 位置と規模: フェア島は、シェトランド諸島の南部にあり、最長4.8km、幅2.4km、面積5.61km²の小さな島です。
• 地形: 島の西岸には200メートル以上の高さの切り立った断崖が続き、北半分は岩がちな荒れ地です。
• 気候: 気象が非常に変動しやすく、「一時間のうちに四季がある」とも言われています。

引用元:perplexity
フェア島の崖の画像

どこまでも広がる海と、岩場が多いですが緑の大地にかこまれた美しい島が、とても印象的でした。

北半分は崖とのことですが、本当にものすごい高さの崖です。

ドラマの中で映し出される建物と風景が素晴らしかったですねぇ。

いいな~いいな~、行ってみたいなぁ!と思いながら見ていました。

そんな自然豊かで牧歌的なフェア島ですが。

ペレス警部のお父さんが本心から言ったであろう、「 島の住民が犯人じゃなければいいと祈ってる 」という言葉が重かったです。

鳥類研究所の職員たちは、親しく付き合っても、所詮は外の人間であって。

「 島の住民ではない 」ということ。

ペレス警部のお父さんが言います。

「 島の生活は、信頼関係で成り立っている 」

フェア島の風景のイメージ画像

確かに隣の家のひとが、夕食に何を食べたかすら知られてしまうようなところでは、信頼関係がないと暮らしていけませんよね。

それは、島の平和を守るためには必要な考えだとは思いますが、やはり閉鎖されたコミュニティだと感じてしまいました。

( 閉鎖的な村や島って、日本だけじゃなく海外でも程度の差はあれ、あるんですよね… )

ペレス警部が友人のドニーに話した、「 ラーウィックでは付き合う人間を選べる 」という言葉も。

拒否することのできない輪の中で、生きなければいけなかったという息苦しさを表現しているように感じました。

気になったキャラクター②

気になったキャラクターというより、中の人の方なのですが。

「 ピーター・ラティマー 」を演じた俳優さんが、どこかで見たことあるな〜と、記憶を辿ってみましたら。

イギリスITVで放送された人気ドラマ「 刑事フォイル 」( 原題:FOYLE’S WAR )で、ポール・ミルナー巡査部長を演じていた俳優さんでした!

刑事フォイルの画像

(出典:Amazon公式サイト)

アンソニー・ハウエル 」さん。

「 刑事フォイル 」のミルナー巡査部長は、戦争で片足を失いながらも義足を得て警察に復帰した、真面目さが際立つ役柄でしたから。

今作の2面性のある「 ピーター・ラティマー 」とのギャップに、ニヤニヤしてしまいました。

ちなみに大学院生っていう役柄に、「え?そんなに若かったの?」と一瞬思いましたが。

( 御本人は1971年イギリス出身 )

日本でもそうですが、海外でももちろん年に関係なく大学院生になるひとは多いですもんね。

” 大学院生は若い ”というイメージがまだ自分の中にあるのが、アップデートできていない気がして悲しかったです。( というひとり言でした )

配信プラットフォーム

海外ドラマ「 シェトランド〜離島の殺人捜査官Season2を見られる配信プラットフォームは、こちらになっています。

  • Hulu
  • AXNミステリー( テレビチャンネル )
  • U-NEXT( Season1〜6 )【 2025年1月現在 】
  • Amazon Primeビデオ( Season1〜2までPrime見放題 )【 2025年1月現在 】

※ご視聴の際は、各サービスの最新配信情報を確認してからご利用ください。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今作は、ペレス警部の故郷であるフェア島が舞台の事件でした。

season2もこれで終わってしまいました。

さっそく、season3を見始めております!

殺伐としたバイオレンスな北欧ミステリもいいのですが。

シェトランド〜離島の殺人捜査官 」のような、ゆったりとした美しい自然のなかで暮らしていても。

それでも人の心が起こしてしまう事件の数々に、やっぱり沼るんですよねぇ。

起きてしまったことは悲しいことなのですが。

事件の動機に説得力があるのが、切ない気持ちで頷きながら見てしまう、いちばんの点かもしれません。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

まめでした。


シェトランド 離島の殺人捜査官

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