今回は山田涼介さん主演でドラマ化が決定した「一次元の挿し木」を読んだら、やっぱりおもしろかったので感想レビューしていきます。
本屋で平積みになっていた人気のミステリ小説なので、もちろん気になっていました。
ですが、「 遺伝子 」や「 SFミステリ 」の冠言葉に、古典ミステリ、本格ミステリ好きな筆者としてはちょっとひるんでいまして約一年。
なんとドラマ化が決定!してしまい( もちろん喜ばしいことですが )、このままドラマを観てはネタバレくらってオチが分かってしまう!
と、慌てて読了いたしました。
その結果、ドラマを観るのが一層楽しみになりました!
小説「 一次元の挿し木 」を気になっていたけど未読の方、ドラマを先に見るか小説を先に読むか悩んでいる方。
そんな方の参考になれば嬉しいです。
犯人などの重要なネタバレはナシで、見どころを紹介していきます。
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「 一次元の挿し木 」

- 発売日: 2025年02月05日頃
- 著者: 松下 龍之介
- 出版社: 宝島社
- 発行形態: 文庫
- ページ数: 384p
(楽天ブックス商品紹介より)
あらすじ
ヒマラヤ山中で発掘された二百年前の人骨。
大学院で遺伝学を学ぶ悠がDNA鑑定にかけると、四年前に失踪した妹のものと一致した。
不可解な鑑定結果から担当教授の石見崎に相談しようとするも、石見崎は何者かに殺害される。
古人骨を発掘した調査員も襲われ、研究室からは古人骨が盗まれた。
悠は妹の生死と、古人骨のDNAの真相を突き止めるべく動き出し、予測もつかない大きな企みにき込まれていくーー。
(楽天ブックス内容紹介から引用)

「 二百年前の人骨のDNAが四年前に失踪した妹のものと一致!? 」
このキャッチコピーだけで、「 面白そう!なんでそうなるの? 」って興味を惹かれますよね。
登場人物
- 七瀬 悠(ななせ はるか)
- 遺伝学を専攻している博士課程一年目
- 七瀬 紫陽(ななせ しはる)
- 悠の義理の妹
- 四年前の大雨の日に行方不明になっている
- 七瀬 京一(ななせ きょういち)
- 紫陽を連れて悠の母親・楓と再婚した。悠の義理の父親
- 大手製薬会社の日江製薬のトップ
- 石見崎 明彦(いしみざき あきひこ)
- 京一の後輩で、悠を自分の研究室で面倒を見ている
- 石見崎 唯(いしみざき ゆい)
- 石見崎明彦の姪を名乗る小柄な女性
- 石見崎の娘・真里の行方を探している
推しポイント①「 主人公の顔がいい 」

悠はミステリアスな雰囲気をまとった、中性的な顔立ちの青年なのです。
最初からガッツリ本文に「 息を呑むほどの美青年 」と書かれているので、こっちも潔くとして認識して読めます。
山田涼介さんにピッタリですよね。

(画像は筆者の勝手なイメージです)
顔がいい主人公・悠( はるか )は、義理の妹・紫陽( しはる )が行方不明になってしまったことによって生きる気力を失くしています。
周囲には優秀な遺伝子学者になれると期待されているのに、ただ日々を無為に生きている。
そしてなぜか、自分の娘である紫陽を積極的に探そうとしない義理の父親・京一。
そんな時に、ヒマラヤ山中の200年も前の人骨と紫陽のDNA鑑定が一致するのです!
やっと紫陽への手がかりが掴める!

必死に紫陽を探して、悠はあらゆることを利用していくようになります。
笑わない心を閉ざした悠の、そんな闇堕ちしていく過程にも萌えます!
推しポイント②「 ループクンド胡の八百体の遺骨 」
悠が事件に巻き込まれていくきっかけになった遺骨のDNA鑑定。
この遺骨はヒマラヤ山中にあるループクンド胡から発掘された200年以上前に亡くなった少女のはずでした。
このヒマラヤ山中にあるループクント胡は、標高五千メートルを超えた場所にある小さな湖で人の住める場所ではないのに八百体近くの遺骨が出たのです。

なぜこの場所で?不可思議すぎる!

しかも地元の人の『 湖の骨を持ち去った人間はみんな呪われてしまう 』との忠告付きです!
そして200年以上前に亡くなった少女と、悠の義理の妹・紫陽のDNAがなぜ一致したのか?
鑑定に持ち込まれた骨は紫陽のものなのか?死んでしまったのか?
惹きつけられる展開ですね。
推しポイント③「 牛尾が超怖い 」
ループクンド湖の人骨に関係する者達を付け狙う、謎の大男・牛尾(うしお)の存在が怖すぎるのです!
ひときわ高い男の影。牛革の茶色い山高帽をかぶった、厚い胸板の大男。
その手には分厚い革手袋をしている。
”ちゃぽん”と背後で液体の揺れる音がした。
姿を見た時にはもう手遅れ。
この謎の大男・牛尾に狙われたら一巻の終わりなのです!
これはもう読んでいただいて、被害者と共に追い詰められていく絶望を味わっていただきたいです!

物語ラストの対決はバイオハザードが好きな方には、たまらない追い詰められ感です。
ドラマでは、牛尾の恐ろしさがどんなふうに表現されるのか楽しみにしています!
ここは別れるポイント「 SFとミステリ+幻想小説 」
「 一次元の挿し木 」を読んでいるときに、ミステリ小説を読んでいるはずなのに受ける印象はファンタジーのような。
なんとも不思議な感覚があったのが一番印象に残っています。

関係者たちが次々と殺されていくという、先の見えない「 謎 」に自分( 悠 )も巻き込まれていき、とてつもない恐怖の中なのに。
幕間に挟まる、悠が回想する「 紫陽との幸せだった日々 」はとても甘く幻想的に描かれています。

悠は「 紫陽との暮らした日々 」に囚われていて、過去を回想ばかりして今の時間を生きていないように感じました。
DNA鑑定を依頼された骨が本当に200年以上前のものなのかを確認する作業行程など、リアルな描写は山程あります。
ループクンド湖の人骨に関係する者達が、次々に襲われるという凄惨な事件。

おまけに悠の義理の父親・七瀬京一から日江製薬が絡んだスクープをモノにしようと、週刊誌の記者までもが現れます。
そんな現実に起きている事件との幕間に挟まる、悠が回想する紫陽との日々。
このギャップに、なんともふわふわとした夢の話を聞いているような気持ちになっていくのです。

事件の本質だけに焦点を当てて、証拠と証人を探していくと言う。
王道本格ミステリを期待してる方には、ちょっと違うところかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか。
まさに今日、2026年7月5日にドラマの初回が放送されます。
小説とは違う展開が起こるのか?
スケールの大きな物語ですので、多少の改変が行われるのは仕方ないです。
実写ドラマならではの表現に期待しつつ。
原作小説「 一次元の挿し木 」でしか味わえないスルスル読める文章で、悠の苦悩と人間の業の深さに浸ってももらいたいなと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
まめでした。


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